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しいなブログ~難病に勝つ!治す!幸せになる!~

2009年にベーチェット病と診断された30代♀の備忘録。 そろそろ妊活します・・・

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ベーチェット病と診断されるまで・・・8(最終章)

ベーチェット病と診断されるまで(最終章)

前回の記事の続きです。

simple2017.hatenadiary.jp

 

先生、コルヒチンこわいよ

翌日、いつもと変わらない朝が来ました。
看護師さんがカーテンをサーっと開けて、起こしにきてくれます。
泣きすぎて、目が腫れて、まぶたが重かったです。

 

朝食後、看護師さんがいつもの目薬の他に、見慣れない錠剤の薬を持ってきました。
これが噂のコルヒチンです。
思ったよりちっぽけな薬でした。
こんなちっぽけなのに、妊娠してはいけないとは、何様なんだ。
 
私は飲むことに抵抗があり、また涙が溢れてきました。
見かねた看護師さんが「大丈夫だよ。先生に相談してくるね。」と言ってくれ、なんやかんや飲まなくていいことになりました。
 
昨日の診断時に先生から、1回飲み始めたらずっと飲み続けなきゃいけない、簡単にはやめることはできない、と聞いていました。
これを飲んだら、今までの自分じゃなくなるような気がして、こわかったのです。
 
その夜、何度か検査でお世話になった内科の先生が病室に来てくれました。
その先生はベーチェットに詳しく、患者さんの気持ちに寄り添ってくれる優しい先生です。
私は先生にいろいろな質問をし、先生は1つ1つ丁寧に答えてくれました。
 
ベーチェット病と診断されて再発しない人もいるよ。
・そういやあんなこともあったな~って感覚の人もいるよ。
・コルヒチンはそんなに強い薬ではないよ。
痛風とかで使っている人もいっぱいいるよ。
・確かに妊娠には禁忌とされているけど、大丈夫な薬も開発されてきてるよ。
・ベーチェットの中で最も危険なのは眼症状だから、今はそれを再発しないようにすることが優先じゃないかな。
 
先生の寛容な雰囲気と優しい回答に、涙しそうになりましたが、ぐっとこらえました。
そして、先生の言ってくれたことに納得して、私はコルヒチンを飲むことにしました。
 
先生に深くお礼をし、引っ張りだこの先生は次の患者さんのもとに消えていきました。
 
そして私は、コップ1杯の水と小さな薬を手にしました。
「ゴクリ」と一口。
 
私がこれを飲んだということは、病気と闘う、いや、向き合う決心ができたということです。
あんなにめそめそ泣いていたのに、このときは「よし、がんばるぞ!」という強い気持ちでいっぱいでした。
 
私は難病に勝つ!治す!幸せになる!
 
新たな一歩を踏み出した瞬間でありました。
 

退院の日

入院したK大学病院には2週間弱お世話になりました。

長いようであっという間の2週間、いろいろなことがあった2週間でした。

私の人生が一変した場所であるので、8年経った今でも、入院生活のことは忘れません。

今は違う病院に通院しているのですが、あのときお世話になった、先生たち、看護師さんたち、患者さんたち、は元気にしているでしょうか。

 

コルヒチンを飲んだ翌日、最後の検査をして退院することになりました。

お世話になった方々に深々とお礼をし、病院を出ました。

原因不明の難病だけれでも、病名はつきました。

ようやくスタートラインに立ったのだと思いました。

 

空は雲一つない快晴。

つぶつぶ飛蚊症軍団が泳いでいます。

お前たち、早く消えてなくなれ、解散!!

と入院直前に思ったことと、同じことを念じていました。

 

そう思ったのもつかの間、目薬で瞳孔が開いたままのせいで、空が眩しすぎます。

視野欠損もまだあるので、まともに前が見えず、駅の方向がわかりませんでした。

 

近くにいた女性に声をかけました。

「すみません、目があまり見えないのですが、駅はどこですか?」

女性は親切に駅まで案内してくれました。

 

ここで早速、「今までできていたことができない。」ことの辛さを実感します。

スタートラインに立ったばかりだというのに、既にこけそうでした。

 

そんなこんなで無事退院の日を迎え、私の入院生活は終わりました。

 

最後に・・・

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つたない文章でしたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

これは2009年3月頃の出来事になりますが、症状が出てから診断されるまでの期間は、今でも昨日のことのように思い出すことができます。

ただ、この8年間思い出すことはできても、思い出さないようにしていました。

なぜならば、私の唯一の暗すぎる、辛すぎる過去だからです。

 

今までそんな過去に蓋をし続けてきましたが、ふと書いてみようと思いました。

それは、この私の過去を記録することによって、いつか、どこかの、だれかの役に立つかもしれないからです。

 

実際私自身、いろいろなサイトやブログで情報や共感を得ることができました。

特にブログを読むと「私だけじゃないんだ!みんながんばってるんだ!」と前向きな気持ちになることができます。

 

今度は自ら発信して、少しでも何らかのお役に立つことができれば、私は私の過去を、初めて肯定できる気がするのです。

 

これからも私は病気と向き合っていきます。

そして、発信し続けていきます。

 

ブログのタイトル通り、難病に勝つ!治す!幸せになる!のが目標です。

共にがんばりましょう^^

 

しいなより いつかのあなたへ(2017.4.29)

 

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